サマータイム制度って?

2008年7月 6日

北海道洞爺湖サミットが7月7日から開催されますが、サマータイム制度についてもPRに使うかもしれません。
実は国会では、サマータイム制度導入の議論がなされているんです。
サマータイムとはどういう制度でしょうか?

サマータイム制度は、実は先進国のほとんどで実施している制度なのですが、
夏の間は1時間、時計の針を進めて、日の明るい時間を有効に使うことで
照明に使うエネルギーを節約しようという制度です。

さらに付随効果として、「明るいうちに家に帰れる」、「暗くなってから外にでる人が少なくなるので、交通事故や犯罪の発生率を減らす」などと言われています。

一見素晴らしい制度に見えますが、はたしてどうなんでしょうか?

サマータイムは実際メリットは何もないという話もでているんです。

それはどういうことかというと、確かに照明に使うエネルギーは節約できるのですが、
その代わりに冷房をつけたりなどをすると、あまり効果はありません。
むしろ、全体の電気消費量は1〜4%増加しているというデータもあるそうです。

「明るい時間に帰れる」という付随効果ですが、はたしてそうでしょうか?
時計の針を1時間早めるということは、1時間早く仕事が始まるということですね。
日本はサービス残業の多い国です。
早い時間に仕事を始めても、終わる時間は一緒という人も多くでるでしょう。
つまり、1時間多く残業になっちゃうんじゃないか?とも言われています。

そして、コンピューター問題も発生します。
時間を調整するということは、大きなシステムではかなりの費用が必要なんです。
アメリカではその為に起きた事故もあるんです。
24時間稼働しているシステムならなおさら大変ですよね。

そのようなことから、かなりの経済損失を発生させ、さらにあまり節約にもなっていないということが起こりかねないんです。

そして、日本は縦に長い国で、比較的赤道に近い国なのはご存知だと思いますが、
サマータイム制度を導入すると、北の方は明るい時間だけど、南の方はまだ暗い時間だったり、そんな時間に出勤しなければなならいということも起こってきます。

緯度の高い国なら日照時間は長いので良いと思いますが、日本では結局ライフスタイルの時間を無理やり動かされた感じですね。

このような観点からサマータイムを考えると、導入するメリットはあるのでしょうか?
サマータイムを導入している国は、緯度の高い国が多いんです。
福田首相は、他の国もやっているのに、日本だけやらないのは異例だと言っていますが、
条件が違うのに、右へ倣えで導入してもよいのでしょうか?

実は60年ほど前に日本ではサマータイム制度を導入していたんですが、廃止されているんです。
そして、現在サマータイム制度を導入している、ドイツ、フランス、ロシアなどでも、廃止しようという議論がなされているんです。

緯度の高い国でも廃止運動がされているのはなぜでしょうか?
それは、ライフスタイルを動かすことで、睡眠障害が発生しているからでしょう。

このように、サマータイムには大きなデメリットもあるように見えます。

一見エコな活動に見えるサマータイムも、制度として導入するだけでは、かなりの弊害があるようですね。

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