完璧に近い循環型社会を可能にする、ネイチャーテクノロジー

2010年12月12日

かたつむりの殻は、雨だけで汚れが落ちるようにできています。
トンボはほとんど風が吹かないところでも飛びながら静止することができます。
マグロは時速100キロで泳ぐことができます。

自然の力や生き物ってすごいですよね^^

私達人間は、自然の中にあるものを
当たり前のものと気にも留めずに過ごしますが、
そういう自然の流れに従えば、完璧な循環型社会って出来るんですよね。

2010年12月12日放送の「夢の扉」を見て、それを改めて感じさせられました。

内容は、ネイチャーテクノロジーという研究の話で、
東北大学環境学科教授の石田秀輝先生が出演されていました。

東北大学環境学科 石田研究室

ネイチャーテクノロジーというのは、上に挙げたような
自然にあるものをよく観察して研究し、科学に応用するというものです。

よく科学者たちが、自然界にある○○を見てアイディアが湧いた!
なんてことを聞きますが、それを活かして作られたものがネイチャーテクノロジーですね^^

例えば、かたつむりの殻は、
マジックでラクガキしても、水だけで汚れが落ちるってご存知ですか?

かたつむりの殻は、表面が以下の図ようにミクロ単位で凸凹があるんですね。
ギザギザがかたつむりの殻、黒いものはマジックの汚れと思って下さい。

かたつむりの殻の表面

そこに汚れがついても、下の隙間に水が入りますから、
そこから押し出されるかたちで簡単に落ちるんです。

この性質を利用して、清掃しにくい高層ビルの壁に使える素材を開発したり、
いつも汚れやすくて掃除の手間がかかる、
台所の シンク に使われたりするんですね。

自然界にあるものって、上の例のように、
その性質を研究して上手く利用すれば、
大したエネルギーを使うこともなく目的を実現できる可能性を秘めているんです。
かなりエコですね^^

最近、生物多様性が話題になっていますが、
ネイチャーテクノロジーの可能性を理解すれば、その大切さがわかります。

今回の放送では、トンボの羽根の性質を利用して、
風が吹かない所でも回る風車の研究を行っていました♪
なんと、室内の天井で回そうとしていたんですね!
風というよりも、温かい空気による上昇気流で動かそうというものです。

これまでの風車は、風速数メートル必要なので、
ほぼゼロのところで回そうなんて、考えられないですね!

トンボの羽の断面は、一枚の板を折り曲げたような形状をしています。
この形が、弱い風でも渦ができて、
その渦によって空気が後ろに流れるようになっているんですね。
下の図の黒いギザギザが羽の断面、矢印が風の方向です。

トンボ

このように、弱い風力を上手く利用するので、無風状態でも空中で静止していられるんです。

放送では、この性質にさらに改良を加えて風車を作っていました。
さすがにぐるぐる回るというほどではありませんでしたが、
確かに回っていましたね。
今後さらに改良していくそうです。

ネイチャーテクノロジーって面白いですね^^

そういう、自然のすごさとそれを応用したものを紹介する、
ネイチャーテックというサイトがあります。
こちらも石田先生が監修しているようで、とても面白いですよ^^

ネイチャーテック

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