大気汚染を克服した神奈川県川崎市の取り組み
2013年3月 1日
中国の微小粒子状物質(PM2.5)による環境汚染のニュースが毎日流れるようになりましたね。
PM2.5に関しては、環境省のページで詳しく説明されています。
そろそろ花粉のシーズンですが、PM2.5が花粉と結びつくとさらに悪質になるとも言われています。
より花粉症が深刻になったり、今発症していない人でも発症する可能性があるそうです。
しかも、花粉は口や鼻でとどまりますが、PM2.5は花粉よりもずっと小さいので、気管支にまで到達して気管支炎を引き起こす可能性があるとのこと。
中国の大気汚染はそれほどひどい状況なのですが、日本もかつて同じくらいひどい大気汚染に見舞われていました。
そしてそれを劇的に改善させた経験があるので、中国側も視察に来ているようです。
川崎市の公害への取り組み
神奈川県川崎市も、かつては公害で悩まされている地域で、1960年代、川崎市は工場が建ち並ぶ工業地帯になっていました。
その時は空も茶色で、洗濯ものも茶色になるような状態で、多摩川も洗剤などで魚が死んでいくようなひどい状況だったそうです。
川崎に住んでいる子は喘息になる子が多かったようです。
そこで川崎市は、39の工場と「大気汚染防止協定」を締結しました。
工場の移転を促進したり、公害監視センターを設けて工場で汚染状況を24時間監視したそうです。
企業側も排煙処理装置を導入して、汚染物質の排出を減らす努力を行いました。
その結果、取り組みを始めた1973年度は4万5879トンの硫黄酸化物排出量だったのが、翌年には半減、そして2011年の観測では825トンとなっています。
下のリンクは川崎市のサイトですが、硫黄酸化物排出量の推移を示すグラフが掲載されています。
見事に減ってきていますね^^
ただ、まだこのような状況も指摘されているので、まだまだ改善する必要があります。
PM2.5、中国だけが原因じゃない 日本にも発生源 | 中日新聞
ちなみに四日市の場合は四日市ぜんそくという公害がでるほど酷かったですが、企業は利益を度外視してでも公害を防ぐように命令が出たため、改善に向かいました。
中国も、このように官民一体となって取り組む必要がありますし、そうやってもらわなければ日本人としても困りますね。
(できるでしょうか?^^;)
川崎市はそのようにして克服したのですが、中国は政治の仕組みも違いますし、人の多さも桁違いです。
同じように克服しなければいけませんが、難しそうですね^^;
中国は今、とにかく生産することで経済が発展する生産活動で成り立っています。
かつての日本と同じで、作れば作るほど経済が動くわけで、それが環境汚染に繋がっています。
他国のことなので口出ししにくいですが、汚染物質が飛んできているとなると早くなんとかしてもらいたいものです^^;
でも、非難するだけでは何の解決にもなりませんので、日本でも打てる手を考える方が建設的でしょうね。
例えば、環境基準を満たした企業からの輸入を優遇するのはできないのでしょうか?
そうすれば環境基準を満たした企業が他より有利な条件で日本に売れるわけで、シェアを広げることができます。
中国は日本に輸出している割合が大きいので、影響力はあると思うんですよね^^
または逆でも良いと思います。
環境に配慮していない企業からの輸入には環境関税をかけるということです。
まあ、素人なりの考えなので、外交的に上手く行くかどうかはわかりませんけどね^^;
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