バラフで砂漠化防止対策
2009年6月16日
バラフ という野菜、ご存知ですか?
バラフ は最近よくテレビで紹介されているのですが、塩味がして美味しく、
健康にもよいとして人気を集めている野菜です。
佐賀大学農学部の 野瀬昭博 教授によって研究開発が進められているんですね。
参照:バラフとは?
バラフ は、南アフリカ原産の「アイスプラント」という植物を野菜化したもので、
ホウレンソウに近い植物です。
佐賀の新しい特産物になるかもしれません。
デパートで販売したところ評判がよくて、増産するために農研堂という佐賀大発のベンチャー企業も設立したほどなんですね。
ドレッシングもいらずに食べれて、つまみやサラダに向いているそうです。
農研堂のサイトには、レシピも公開されていますよ^^
しかしバラフはおいしいだけではないんです。
砂漠化を止める力を持っているんですね。
本来はそのために研究開発されたものなんです。
なぜバラフが砂漠化を止められるのか?というと、
まず、砂漠化の原因の一つに、塩害による土壌の劣化が挙げられます。
塩分を含んだ地下水が地表面に上昇し、乾燥によって水分が蒸発すると、
地表面には塩が残ってしまうんですね。
そうなると植物が育たなくなってしまいます。
そして、もともと「アイスプラント」が塩分の強い土壌でもよく育ち、
根から塩化ナトリウムを選択的にを吸収し、蓄えるという特性を持っていたので、
それを利用して土壌改良用に研究されたのが「バラフ」なんです。
つまり、塩分集積土壌から塩分を抜き取って、土壌を浄化しようということですね^^
バラフを1ヘクタールに25万本を植えると、3.5トンの塩化ナトリウムを吸収するそうです。
バラフはそれだけ塩分を吸収する能力が高いんですね^^
現在、毎年6万キロ平方メートルの土地が砂漠化が進んでいると言われています。
これは、九州と四国を合わせた面積に匹敵するんですね。
そしてそんな中、中国の塩害地は、累積すると約1億ヘクタールあると言われています。
これは、日本の耕地面積の約2倍に相当する広さです。
そのような深刻な問題を抱えた中国が佐賀大の研究に注目したことから、
中国の甘粛省と土壌改良へ向けた交流に発展し、現地と同じ土壌を作って研究をしているようです。
今後、この研究がうまくいくと、中国の緑地化や黄砂の問題をはじめ、
多くの砂漠化問題も解決されるかもしれませんね^^
佐賀大学では、このような砂漠化進行防止の研究がされていますが、
九州大学では、既に砂漠化してしまった土地を緑化する研究も進められているようです。
その研究についてはまた次回紹介しようと思います。
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