養殖魚の救世主!オニヒトデが魚を病気から守る
2010年11月14日
2010年11月14日放送の「夢の扉」で、
養殖魚ドクターで愛媛大教授の三浦猛さん、三浦恵美さん夫婦が紹介されていました。
最近は温暖化の影響で、日本列島付近に沖縄で見られるような熱帯魚がいるほど、海の様子が変わってきています。
こんな風に環境が変わってしまうと、魚に病気が発生してしまうわけですね。
特に、養殖魚に関しては養殖場から出られませんから、
その影響を受けてしまうスピードも速いのかもしれません。
一匹から病気がでると、同じ槽にいる魚にたちまち伝染して、
一気に全滅してしまうこともめずらしくないそうです。
今回の放送は養殖の鯛が、エドワジェラ症という、
頭部や内臓に腫瘍が出来て死んでしまう魚病(エドワジェラ菌はヒトの体内では生きられません)に取り組む様子が紹介されていました。
90年代から鯛に感染が拡大し、薬もないことから養殖業界では対策に苦労していたそうです。
そんなエドワジェラ症をなんと、薬を使わずに、オニヒトデを使って治してしまおうというものなんですね^^
オニヒトデは海のやっかいもので、サンゴを食べてしまうんですね。
よく、沖縄などキレイな海に行くと白いサンゴを見かけることがあると思いますが、
実はこれは死んだサンゴ。
沖縄ではオニヒトデの駆除費用として、年間6億円も使っているんです。
私もダイビングの免許を取った時、オニヒトデを見つけたら駆除するように習いました。
1回の産卵で数千万個も卵を産むので、駆除してもしきれないんですね^^;
なのでオニヒトデは海の厄介者扱いされているのですが、
三浦さん夫婦の研究によると、オニヒトデと一緒に飼っていた鯛だけ
病気にかからないということがわかったそうです!
その秘密はオニヒトデが常に出している粘液に含まれている、サポニン。
それが魚の体内に入ると、魚の免疫機能が活性化するそうなんです。
サポニンと言えば、植物や大豆などにも含まれていて、
健康面からも注目されている成分なのですが、
魚の場合はオニヒトデから摂れるサポニンでないとダメなんだそうです。
三浦さんはオニヒトデのサポニンから餌を作って鯛に与えることで解決していました。
まさに一石二鳥ですね!
最近は生物多様性というものも注目されていますが、
まさに、意味のない生き物はないのかもしれないということを考えさせられましたね。
今後はサポニンの免疫力アップの効能を、人間にも活かす実験を開始するそうです。
楽しみですね^^
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