お湯から発電できる!中小企業でも使える廃熱発電技術
2012年7月 9日
東京電力は電気料金の値上げを発表していますし、関西電力は15%の節電を呼び掛けています。
家庭用の電気はどこかで我慢すればまだ節電できますが、仕事で使う電気で、仕事に支障を出さずに節電するのは難しいですよね^^;
特に中小企業は値上げや節電に切実な悩みをもっていることと思います。
しかし最近、捨てられているお湯を使って発電する廃熱発電の技術が進化してきています。
なんと、65℃以上のお湯で、しかも省スペースで発電ができるんです!
開発しているのは、横浜のアルバック理工株式会社。
65℃以上のお湯や水蒸気、熱風を捨てている中小企業さんは必見です。
従来の廃熱発電の仕組み
廃熱発電自体は新しい技術ではありません。
通常、ゴミ処理場や製紙工場などの大きな工場では広く導入されているんです。
仕組みは、例えばゴミ処理場では、大量にゴミを燃やした際にでた廃熱で水を沸騰させ、水蒸気の力で巨大なタービンを回して発電しています。
仕組みは火力発電と同じ仕組みです。
このような廃熱発電を導入するためには巨大な装置と200℃を超えるような高温の廃熱が必要です。
100℃以下の低温排熱は発電効率が悪く、実用化するには技術的に難しかったこともあって、見向きもされてきませんでした。
100℃以下では当然ながら水は沸騰しないので、沸騰しないと蒸気が発生しません。
タービンが回りませんね^^;
なので、廃熱発電を行うことを考えると、この二つが必要なのは今まで常識とされていたんです。
中小企業がこの二つの条件を揃えるのは難しいですね^^;
これを覆したのが、アルバック理工が開発した廃熱発電技術です。
独自の技術で沸点を変え、タービンを回すのに十分な蒸気に変えて発電します。
しかも大規模な設備は必要なく、大きめの冷蔵庫ほどの大きさの発電装置だけでOKなんですね^^
発電装置に65℃以上のお湯や水蒸気、熱風を贈れば発電できます。
つまり、小さな町工場で排出されている100℃以下の低温排熱や温泉宿などで使いきれなかったお湯や蒸気を電気に変えることができるわけです。
今、色々な企業から問い合わせが来ていて、年内実用化を目指しているそうです。
この発電装置でどの程度の発電ができるのか?というのは、おそらく熱量にもよると思いますが、1台で出力3.5kW程、つまり一般家庭1軒分の消費電力は賄うこともできるようです。
中小企業では捨てている"熱"がたくさんあると思います。
でも"熱"ってエネルギーなので、どうにかして使わないと勿体ないですよね^^
仮に、ちまたにあふれる廃熱を全て発電に利用することが出来れば、日本の電力の45%が賄えるそうです。
"熱"はエネルギーですから、今無駄になっている廃熱を有効利用するのが当たり前になると良いですね^^
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