冷凍や空調に使うエネルギーを節約する保冷剤
2012年8月25日
今年の夏はなんだかいつもより暑く感じて、ボーっとしてしまう日が多い気がします^^;
まだまだ暑いですね!
最近は原発の影響もあって節電が浸透していますが、その我慢が嫌で仕方ない人もたくさんいると思います。
そんな中、冷凍や空調に使うエネルギーを節約する保冷剤が注目を集めています。
8月24日放送のWBSで、冷たさが160時間持続する保冷剤「アイスバッテリー」と、水槽に入れて空調を節約できる保冷剤「ネオホワイト」が紹介されていました。
冷たさが160時間持続する保冷剤「アイス・バッテリー」
通常、生鮮品を配送する業者は冷凍トラックを使います。
鮮度が保てる配達をしないと信頼を失ってしまいますよね^^
普通トラックに保冷剤を乗せて・・・なんて配達は決してできません^^;
しかし、ウルトラ保冷剤と言われている「アイス・バッテリー」ならそれを可能にします。
一見見た目は普通の保冷剤ですが、アイス・バッテリーは一定の温度で冷たさが160時間持続する保冷剤なんです!
主な特徴は以下の3つ。
- 冷たさが最大160時間キープできる
- 製造時に-30~18℃の任意の温度を設定し、その温度を一定に保つことができる
- CO2を排出しない
開発したのは、アイ・ティ・イー株式会社。
成分のほとんどは水で、その他はNaCl(塩化ナトリウム)とゲル化剤というシンプルなもの。
製造時に配合の割合を変えることで、-30~18℃の細かい温度調整ができます。
通常の保冷剤は0℃で、温度調整はできませんから便利ですね^^
例えば、薬局や病院で使われる薬の中には、2℃~8℃の間でないといけないような、厳しい温度管理が求められているものがあります。
小児用の肺炎球菌ワクチンなどがその例で、扱いが難しいんですね。
しかし、アイス・バッテリーを使えば、2℃~8℃の保冷剤を注文すれば、その温度で配達が可能になります。
しかもそれを最大160時間ほぼ一定で保つことが可能なわけですから、アイスクリームもアイス・バッテリー入りの保冷ボックスに入れれば、炎天下でも凍ったままです。
たとえそれが前日に入れたものでも大丈夫なんです^^
なので、流通業者も冷凍トラックを使わずに、普通トラックで配達が可能になります。
物流コストが削減できますね^^
また、ドライアイスと比べてみても、ドライアイスはCO2を発生するのに対し、アイス・バッテリーは発生しません。
冷蔵庫で冷やせば2200回再利用できます。
ドライアイスは1回しか使えないうえに、業務用のドライアイスは-78℃、下手に使うと凍ってしまいます。
それと比べるとアイス・バッテリーは使い勝手も抜群、環境にも優しいですね^^
レンタルで月1枚100円から利用できるようです。
オフィスの空調を節約できる保冷剤「ネオホワイト」
JFEエンジニアリング株式会社が開発した、水槽に入れる保冷剤「ネオホワイト」。
こちらはオフィスのエアコンなど、空調を節約するために開発された保冷剤です。
使い方は、水槽を使った空調システムを持つビルのタンクの中にネオホワイトのパックを入れるだけです。
電気代の安い夜のうちにタンクの中の水を凍らせ、昼間に氷が融ける時にでる冷気をビル全体に送り、冷房に使うという仕組みです。
ネオホワイトはその中で効率よく冷気を使う手伝いをします。
ネオホワイトの特徴は、
- 7℃以下まで冷やすと凍る
- 普通の氷よりゆっくり融ける
ということです。
タンクに水を入れた場合、それを凍らすには0℃にしなければいけませんが、ネオホワイトは7℃で凍るので、その分電気代が節約します。
さらには氷よりゆっくり融けるので、冷気を出す時間が倍になるわけです^^
これによって空調が節約でき、3~4割の電気代が削減できるので、ビル全体で10数%の削減に繋がるそうです。
費用は10階建てのビルで1億円程^^;
コストはかかりますが、10階建てのビルのオフィスでの使用なら、7~8年で元がとれるそうです。
空調の質を落とさずに節電に貢献できますね^^
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